の書籍は、投資ブログ「新興国への投資」(www.invstem.com)内の記事について、記載済の内容を基に、事後的なコメントを入れるなど加筆修正したもので再編成したものです。「新興国への投資」ブログにおいては、トルコについて継続的にフォローしていますが、トルコショックはかなり大きな影響を日本の投資家に与えた2018年の大きな事件の一つであり、一つの記事・書籍として独立させる事にしました。この本では、そのブログ内容を基に、日時が古いものから順に来るように再編成し、また一部事後的なコメントを付加する形で再編集いたしました。従いまして、本書の内容は報道された事実を時系列で記載したものが中心となっており、各イベントや事実に関する詳細な分析や評価をしているわけではありません。また、あえて細かい内容も記載する様にしています。後から見れば何ら意味のないイベントやニュースだった、という事が多いのですが、あえてそういったものも載せる事で、より当時の雰囲気や状況が分かるのではないか、との考えからです。以上の様に、この本は直接投資判断をアドバイスしたり、教示したりするといった類のものではなく、あくまで過去に起きた事象について再度整理しなおし、一定程度理解・認識しておくためのツール、というコンセプトで作成しております。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~2015年以降ずっと下落し続けていたトルコリラですが、2018年は最悪な年になってしまいました。エルドアンの金融政策に対する独創的な信念と、それを実行させてしまう政治体制のため、投資家は結構辛い思いをしています。元々ファンダメンタルズで大きな問題を抱えていたトルコ。そこに一時的な問題がいくつもうまい具合に重なって暴落します。2018年のトルコリラショックに関するキーワードを拾うと、①エルドアン大統領の独裁制への懸念②同大統領が持つ、独自の金融政策理論③シリア問題による対米衝突④アメリカ人牧師問題⑤サウジアラビア人記者の殺害といった所が大きいと思います。この書籍では、これらについて言及しつつ各出来事の経緯を報道で拾える限り拾って時系列にまとめ直しました。